木村政彦はなぜ力道山を殺さなかったのか


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070 2012/06/23(土) 20:02:20 ID:8SLSGe5t.c
「なぜ力道山を殺さなかったのか」
答えは猪瀬直樹の著作の中にある。木村本人としては「殺したつもり」だったわけだ。
猪瀬とのインタビューを以下引用。
_____________________

誇り高き武道家

「あいつは卑怯な男ですよ」
と木村は言った。
「だから、殺したんだ」
しかし、彼はあなたに殺されたのではなくヤクザに刺されて死んだんですよ。
「いや。殺した」
どうやって?
「ここですよ」
と木村は額を指した。僕は意味がわからなかった。
「ここに”殺”と書いたんです」
書く?ああ、イメージで前頭葉のあたりに字を描いたわけですね。
「そうだ」
そんなことしたって人は死にません。
「いや、死ぬんだ」
念力ですか。納得いきませんね。
「信用しないのなら、あんたについても”殺”を書こうか」
しばらく気まずい沈黙が続いた。

木村は眼を閉じ昔話をはじめた。
「柔道の選手権の前夜、座禅を組んだ。何時間も、ずっとだ。
すると額のところに”勝”という字が浮かんできて黄金色に輝きはじめる」
試合の前は、いつもそうなさるのですか。
「”勝”が出て来ないときには、日本刀を腹にあて、切っ先を腹に食い込ませる」
痛いですね。
「痛くない。そのままじっと待つ。すると”勝”が出てきたときもある」

木村は誇り高き勝負師だった。たった一度の過ちが彼の後半生を台無しに
したはずだが、世間が何をどういおうと、力道山を自分で始末したのである。

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